前節、3-3の引き分けに何とか持ち込むも優勝が消滅した横浜。それでも、全力を尽くそうと、選手を送り込んだマルカトーレ青葉戦。ところが・・・
打ち合いの末に敗戦・・・2点を取ってはいるものの、単調なサッカーに終始してしまった。
決してチーム状態はいいとは言い難い状況で迎えたジャパンカップ。各メディアは、『横浜は守備を固めてカウンターを狙うが、優勝争い中の東京はものともせずにそれを打ち破る』というのが大方の予想。もちろん、そうするつもりがなくとも、キレのある攻撃にズルズルと下がっていってしまうというのは、よくある話。開催場所は、東京のホームスタジアム。
あえて、攻撃的な布陣で挑んだ横浜。
『前へ前へ、積極的にプレッシングをかけていこう』と試合前のミーティングで伝えた。
しかし、そんな『攻撃的サッカー』はもろくも崩れた。ただでさえ、圧倒的な力の差がある上に、少ないディフェンスでは相手を止めようがない。
結局、高いディフェンスラインの裏を突かれるわ、競り負けるわ、シュートは遠くからの入らなさそうなシュートしか打てないわという、悲惨な内容で前半を終えた。
後半からは、4ー4ー2にフォーメーションを戻すも、崩壊した守備は立て直せない。
最終盤は、攻撃にすべてを注いで攻めようと試みる。
結局、大金星とはいかなかったどころか、歴史に残る大敗を喫してしまった。
試合後には、テレビのインタビューが。
Q.今日の試合、監督としてどのように受け止めていますか?
チームとしての未熟さが出た。それだけです。リーグ戦でも、初めて優勝争いを経験し、精神的に成長したつもりでした。でも、それは偽りでしかなく、ただ単にプレッシャーに押しつぶされそうだっただけなのです。そして、ホーム・東京のサポーターの声援は、最下層リーグで戦い続けてきた我々が、初めて経験することだったのです。
Q.攻撃的に試合に入った理由は?
選手たちが、いかな相手にもアグレッシブに攻めていけるか見たかったのです。だから、試合前には『積極的に(シュートを)打って行け』といいました。でも、得点につながるようなシュートはほとんど打てなかった。
最後は、あまりにもあっさりと終わった。最終節、僕らはまともにシュートを打たせてもらえないまま、まさかの大敗。試合後、サポーターは拍手で迎えてくれたが
、終盤3連敗、4戦勝ちなしという形でシーズンを終えてしまった・・・
その4日後、オーナーから直々に契約延長の話を受けた。
『君は、このチームを必ず上に引き上げてくれる。そんな気がするんだ』
こんなことを言ってくれた。僕は、来シーズンの飛躍を誓った・・・